An Airport for Aliens Currently Run by Dogs
Steamストアページの説明がやかましすぎる

Steam のレビューに書かれていた the positive side of Internet Brainrot
がすごいその通りだと思った。
正直理解できないジョークばかりだけど、悪気みたいなものを感じない。もうなにもしたくない、なにも考えたくないというときでも全然やれるのはうれしい。
プレイヤーは空港内をうろちょろしているという設定で、次の便の時間や搭乗口の場所や保安検査についてなんとなく気にしながら、何を言っているのかよくわからない犬の世話をする。
常に気もそぞろのまま、変だけど無害な人(犬)の話を聞き続ける。ずっと夢を見ているようだった。濫用されたストックフォト、手作り感のあるモデリング、全ての要素がこのゲームの現実味の無さを補強している。本当に限界の時にこのゲームをやったら特に理由なく涙が止まらなくなるかもしれない。
この世界では地球人も宇宙人も全員いなくなっているが、残った文明がなぜか犬たちによって維持されている。なんか理由が説明されてたかもしれないけど忘れた。
社会のことは全部、犬たちがうまいことやってくれているので、自分は気楽にショッピングやどうでもいいおしゃべりに興じていられる。しかし、文字通り宇宙に二人しかいない人間のうちの一人としての重要な役割もある。それはもう一人の人間の婚約者であるということ。
宇宙に残った最後の二人が婚約している。ロマンチックというよりは、何か厄介なことが起こりそうだけど、とくにそういうことはなく、終始健康的に見える関係のまま続いていく。実際のところ過去になにか厄介な問題はあったのかもしれないが、そういうのも全部解決した後の時点からゲームが始まっている。
実質的にパートナーを選ぶことができないという状況でも、二人の関係が腐敗するわけではないという思想みたいなものを感じた。宇宙をまたいで会いに行くほど関係の維持に努められれば、差し迫った生活の危機がなければ、犬たちが常に人間の友人であり続ければ。
都合のいい世界だと自覚しているからこその雑な設定を、ジョークとして笑えるかどうかは、その人自身から見た現実が不運なものかどうかに依る気がした。
Time Zone と Pill Dog が一番好きなギャグかもしれない。飛行機で会う犬はなんかちょっと難しかった。
比較的小規模なオープンワールドのアドベンチャーゲームって終盤イベントの密度が低めになってしまう問題があると思う。こういう世界そのものがめちゃくちゃなゲームだと特に。でも、そもそも犬のエアポートゲームをやっている分際でこんないちゃもんを付けるのは変な気もする。
あと Controller Sensitivity を 0 にしたらコントローラーでカメラ操作できなくなったのはウケてしまった。いや、普通そうなのかもしれないけど。